朝の色を見てみたいな
ということでいつもより、少し
朝が遅いこの時期は、”少し”でいい
少し、早く起きて
水辺を目指す
人通りはまばらできもち、足早
コンビニが煌々としている
だんだん視界が開けて川に近づくと
ジョガーがちらほら
さんぽ犬（ワン）もちらほら
今やぎりぎりまで寝ているけど
わたしも（だいぶん）以前は早起きで
運動したり、資格試験の勉強したり
アレは本当にワタシだったのか
今はどれだけでも眠りたい
すれ違う人と
おはようございますと挨拶しながら
川に出た
薄暗いなか、建物も
水面も雲も空も
青を含んだ濃い灰の色でわずかな濃淡
これから日が昇れば
どんどん変わる
色を見ながら遊歩道を歩く
視界の端に入る
橋や港から
船が出て
飛行機が飛んで
車の量が増えていく
思いついて河口に向かう
しだいに世界は明るくなって
太陽の気配が強くなる
水面の色はそれほどの変化はない
むしろ暗部がぐっと濃くなる
空の様子が変わり始めたので
足を止める
青を含んだ濃い灰色が
二手に分かれる
浅い太陽の角度で
光が届かない手前の雲は
青みが強くなって
その先の雲は光を受けて
だんだんピンクに変わっていく
影のような突堤の間を
一艘の船が海に出ていく
後を引く波が立って
白く光った
振り返ると
太陽は薄い雲に隠れてしまっているけど
十分な明るさで景色の輪郭がすっきりと見えた
はぁ
コーヒー、飲みたい
