夜中に壁を登る人

駐機場Ⅱ, 147×148, スケッチブック, 水彩絵具ペン



日本は強い

試合に勝つ

なんだかそれが当たり前になって
負けてしまうと

アレ?

と、思うくらい




作業のためにほぼ引きこもっていた
この夏

室内に居ながらにして
世界を見せてくれる、それは
スポーツ

それにしても今年は忙しい



スポーツは見る専門
今年はプロ野球のキャンプや
公式戦も見に行きました

といっても
セルラースタジアムなら行ける
というだけで
野球が中心になるわけですが

新しくできた沖縄アリーナも行ってみたいけど
ほら、なんせ公共交通頼り
しかもだいたい夜間

いっそ泊まりたいけどねー、と
ぼやぼや思っていると月日が流れる

現地の臨場感もいいけれど
テレビでも全然かまわない
なんなら試合内容がわかりやすい

かといって
開催がヨーロッパだと放映はだいたい夜中
就寝時間帯の試合は諦めるし
後から観るという考えもないので
ウチにはレコーダーがない

ひいきの選手やチームは特にないし
〇〇ジャパンは基本、”にわか”ファン


これくらいの熱量で
今、ここかどこかでやっている
試合を観ています



今年はWBCから始まって
サッカーに甲子園・・

甲子園は久しぶりにしっかり観たけど
技術も坊主も進化していて
今年、活躍した選手たちを
いつかプロで見つけられたら
嬉しくなるだろうな

先日のバスケは
ちゃんと見たのは初めてだったけど
とても面白かったし
特にスリーポイントシュートは
時間が止まるようなきれいなフォームに
何度見とれたことか


8月のある日
夜中に目が覚め
眠れないのでテレビをつけたら
人が壁を登っている

スイスで行われていた
クライミングの世界選手権の中継で
つい、見入ってしまった


45歳になったあたりで
世の中にうっすらボルタリングが流行り
わたしもちょっと乗っかった

楽しいんです、登れるようになると!

ちょうど波に乗ったところで本島に移り
ジムを見つけて通っていましたが

肩のアレになりましてね・・


おっとっと



それで
手足の運び方や体重移動はなんとなくわかるので
わー、難しいんだな・・
指の使い方すごいなー!と
見ていたけれど
スポーツクライミングの試合は長いので
さすがに途中で寝てしまった

朝、起きたら
森秋彩(19)が初優勝!


日本のスポーツ選手は
こんなにも世界で戦える


今でこそさまざまなスポーツで
日本人選手の活躍がみられますけど
はじめて ”世界で戦える!” と思ったのは
1990年代に活躍した
プロテニスプレーヤーの伊達公子でした

年がひとつしか違わない女性が
チームではなく、たったひとりで
世界のTOP10に入る
シングルスのランキングは最高4位までに

伊達は勝つごとに
持てる以上の力を生みだして
ポイントを取られては、取り返す
ついには試合丸ごとひっくり返す!
興奮して、応援して、拍手を送った

ほんとうにすごいのは
37歳にツアー復帰して
優勝、準優勝してますからね
もう、開いた口が塞がらないというか・・
(意訳:すごい!)

ということで
いちばん長く追いかけているのは
テニスかな


世界で活躍する最近の選手を観ていると
ニッポンを背負う重圧を感じさせない、
軽やかさを感じる人が増えたような気がする

それも、昔からの流れを見てきたわたしが
”重圧”と感じるだけで
彼らにとって日本を代表するという
認識も捉え方もずいぶん違うのでしょう


「憧れるのをやめましょう」
大谷翔平の有名になったあのセリフ

目指した試合に当事者として立つ

ということが、ごく自然で
爽やかだけど引き締まった感じがした


ベストを尽くして
ベストを超える


そういう場面に出会いたくて
試合を観ちゃうんだろうな


さてさて
わたしのベストとは?




絵を描いて写真を撮り、文章にして、まわりのモノ・コトを描き留めます。