今週は本当によく雨が落ちました
そしてまだ降りたいみたいです
そうね、空梅雨かなと思ったけど
ソレで終わるわけないよね
バケツをひっくり返したようなと言いますが
バケツどころかプール規模で
ドドっと降りやが・・りまして
このどんよりとした閉じ込められ感が
わたしのナニカを刺激しまして
出たい
えぇ、出たいです
その日じゃなくても全然OKな用事を連れて
外に出ました
風は強くないので
雨がボトボト落ちるように降っていましたが
ひざ下までの無敵長靴でどんどん歩くと
ひとまず「出たい」が満たされる
用事はサクッと終わったものの
出てきた時よりも降りが強くなっている
まぁ、すぐ帰らなくても
こんな時とりあえず
いえいえ
いつもありがとうの本屋へ
いつものように
新刊チェックをさらっとしながら
店内を歩いていると
プチ催事で古本市が開かれていました
たまに見かけてもいつもはスルーするのに
なんとなく立ち止まってしまい
背表紙を見始めてしまい
ジャジャンとあるのは
もちろんの沖縄関連本
歴史、戦争、時代、生活
ルポや考察、小説、観光関連、写真集など
ラインナップにスキがありません
数年前に出版されたものもあれば
丁寧に扱いたい赤茶けた古い本もある中
復帰後だろうか、写真がモノクロの雑誌
くるくるっとしたレトロなヘアスタイルの女性、
当時の”アタリマエ”が書かれているのかな
ゆっくり眺めたくなってくる
すみません
地下の喫茶店とコーヒーください
いやいや、雑誌買って
国際通りの地下喫茶店に行ってください
他にも雑誌のバックナンバーあるある
BRUTUSやPOPEYEの特集モノ
定番のナショナルジオグラフィック
絵本や画集なんかもあって
そして
古本と言えばド定番の文庫本
古いモノからつい最近のモノもある
買いたくなるようなお宝はないかと
タイトルと背表紙を見ていると
うわぁ
来たぁ
夏目漱石の『夢十夜』
あ、どうもご無沙汰しています的に
出会ってしまう本でして
最初は高校時代
『こころ』から始まって『それから』、『草枕』
漱石にハマった時期があり
その中でも『夢十夜』が
衝撃に近いほどの印象で
次に会ったのは、30代
何かの折に、あぁ、と、見つけて
”第一夜”を読んだ時の
ふわっと花が開く感じを思い出して
買う
そして、この雨の日に
ご無沙汰アゲイン
いつも出会いは文庫本なのですが
繰り返される引越しのせいか
誰かに渡るのか
わたしの人生に沿うことなく
忘れたころに現れて
買ってくれと言う
『夢十夜』は
「こんな夢をみた」から始まる
一話数ページのショートショート
夢ですから、まぁまぁイリュージョンです
漱石独特の丁寧な表現で
現実ではありえない現象が
脳のアソコとか見えないみぞおちを
アタックしてきます
”第一夜”が気持ちよくグッときますが
”第三夜”
怖いですねぇ~、おそろしいですねぇ~
この二話の印象が強くて
他の話をあまり覚えていないくらい
いろいろ思い出して手に取り
また買うのだろうかわたし、と自問して
一旦、離れることに
衝動買いはしないタイプです
ひとまわりして戻りました
戻るでしょうよ
他の話を確認するのもいいかもしれない、という
なくてもいい理由をつけて
買いました
275円也
こちらは小品7編をまとめた本で
うち2作のタイトル『文鳥・夢十夜』となっています
いつも『夢十夜』しか読まないという
もったいないことをしていたので
今回は初めから順に行こうと
『文鳥』を読みはじめた
ふむふむ
時間の流れが
とてもいいですね、先生
文鳥について大変に
丁寧な表現を極めていますね、先生
それにしても
今回、買うときに思った
なぜ、高校時代に夏目漱石だったのか?
短編なのであっという間に
終わりに近づいたところで
先生!
いやいやいやいや、まじですか
ないわー、ソレ、ないわー
ん・・
まてまてまて
なにか、ちょっと
それ、こじらせてますか?
先生、こじらせてます?!
あぁ、高校生のわたし
まさか惹き寄せられたのはこのあたり?
あらー
さぁさぁつぎに行きましょう
『夢十夜』を、一話ずつ
すみません
喫茶店とコーヒーください
できれば地下で