わたしの膝にいる、ねこ
名前はゼファーというらしい
神様の名前なんだって
ゼファーか、いいな
フィーニクス(みんなそう言う)に来る途中
バスの中から、はじめて本気のサボテンを見た
2m近いサボテンがぼんぼん立っている!
おお、アリゾナ
フェニックスのバスディーポに着いたのはいいが
アタリを見渡すと
どう考えてもダウンタウンではない
エアポートが近くにあるではないか
えー、ここはどこ?
グレハンマークを胸に付けたおじさんに聞く
ダウンタウンに行きたいのだけどどうしたらいい?
タクシーで行け、Sundayで市バスがない
ええー、タクシー・・・
でもここが
フェニックスのどこに位置するのかもわからない
治安もわからない時はむやみに歩くべきではない
しょーがない、と表に出る
タクシーなら、まず宿だ
ユースホステル(YH)のアドレスを見せて
いくら?と聞くと、わざわざ無線で確認してくれ
$5、6だよと言うので乗ることにする
窓を開けたまま走り出す
入ってくる風がドライヤーのターボみたいだ
ちょっとドキドキしたが
(ボラれるとのウワサばかりを聞いていたので)
初・TAXIで無事、YHへ
入っていくといきなり
コンニチハ!と言われちゃう
日本人が来るんだろうなぁ
ここのオーナーらしく
いろいろと一気に説明してくれる
スーパーの場所を聞いて、さっそく買い出し
この辺はダウンタウンから少し歩いたところらしい
周りはフツーの一軒家やアパートが並んでる
となりのおじさんは庭に水をまき、奥さん?は
玄関口にある椅子に座り、雑誌を読んでいる
今日こそハンバーガーが食べたかったのに
ありそうにない
このホステルものんびりしていて
12人の女子部屋だけど、いまのところ3人
男子の方も何人かいるようだ
買ってきたものを冷蔵庫にしまっていると
えらいごっつい感じの東洋人が入ってきて
大きく”一番”と入ったTシャツを着てる
(日本人だった!)
ブルース・リーが好きで
何度かアメリカに来て、NYに行ったり
グアテマラに行ったりなどなどしてるらしい
武勇伝をふんふんと聞く
このコモンルームには
木製の大きなテーブル、椅子や家具がすべて木製
ピアノがあるのだけど
先ほどコンニチハと言ってくれた
オーナーのグレッグがやってきて
スティービー・ワンダーを弾く
とっても素敵
むせかえるようなこの暑さに
なんか妙にマッチしている
午後はゼファーの首をもみもみしたり
遊んだりして終わった感じ
あまりに居心地がいい
夕方になって暑さがやわらいでやっと涼しい
真昼には99℉あったけど
それで、摂氏だと、何度?
翌朝、早く目覚めたけど
ぐっすり眠れた
起きると昨日話をした
同室のオーストラリアの2人組がもういなかった
23時間かけてサンアントニオに行くと言っていた
ハード!
昨日の男の子に
(わたしのチケットの)その期間なら
マイアミからシカゴまでだって行けるじゃん!
と言われてしまったけど
うーん、のんびりタイプだからさぁ
とか
言ってしまう
みんな、ハード!
昨日、ツーソン行きのタイムテーブルを
ディーポに電話してがんばって聞いたけど
7:30しか聞き取れなかった
もう一度トライしてみる
電話で、ゆっくり教えてくださいと
さらにわたしがゆっくり言うと
7:30、7:45、8:30の便があることがわかる
やった!
もう一泊しようかと思ったけど
行っちまうことにした
さて今度は、TAXIを呼ばなければ!
ホステルの壁に貼ってある
「Cheapest taxi 827-〇〇〇〇」にtelしてみる
がんばったが場所の説明やらやっぱりわからない
ホステルの人に頼む
グレッグのパートナーなのか、その女性は
「もう”サヨナラ”なの? taxi? OK」
サラっと言う
なんか、大人
YHの入口の小さいパティオの椅子に座って
テーブルにはワイングラスの飲み物
ノートになにか書き込んでいて、葉巻を吸う
紺のワンピースをサラッと着ていて
カッコいい
こういうホステルをみると
自分もこんな宿やってみたいなぁと思う
あの、天井に羽が付いて
クルクルまわるクーラーが良かった
わたしもどこか定住するようになったら付けたい
Flagsfaffから少し南くらいのところで
大きな家で、ねこを飼う
大きいオーブン付きのキッチン
大きい木のテーブル
大きいソファー
庭付き
夢は広がる
5月〇日
ホステル $12
タクシー $8
食費 $7.44
合計 $27.44
定住からクーラーまで
なにも叶ってないけど
ハッピーです
from 2023
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こちらは、1997年の旅のお話です
場所や配置、状況などなど
現在とはおお~きく異なりますので
ご了承ください
当時の雰囲気をお楽しみください!
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