せんぱいより長く生きている後輩は

Constantin Meunier, Le puddleur, (1884 / 1887-1888)

1995年 ヨーロッパを巡る旅・北部編




ヨーロッパの美術館たちを巡る旅

1995年の旅のお話をしていますが
ついに気づきました。

旅はひまだとか、しょんぼりしてたとか、
そんなお話ばかりで
美術館のお話、全くしてませんね?

ここはひとつそのあたりを、と思っていますが
施設のお話にしてはふた昔ほど経っており、
現在はだいぶん変わっていることでしょう。

そして、うすうすバレてると思いますが
わたしも同じくらい変わって(忘れて)いますので、
どうぞ『当時の雰囲気』をお楽しみください。


まずは、英国
(なんとなく旅順)
ご存じの方もいらっしゃるでしょう、
美術好きのバックパッカーには夢の国。
大英博物館、ナショナルギャラリーなど
無料で入場できる美術館が多く、
ミイラとか!有名な!傑作っ!作品に出会えるのです。

そりゃぁ、もう、端から端まで訪ねましたが
その中でも印象が強かったのは、
コートールド・ギャラリー
そろそろお金を払いたくなったところです(有料)。

実業家のコレクションをもとに設立され
マネ、ルノワール、ゴッホ、セザンヌなどなど
印象派・後期印象派の宝庫です。

白い部屋には
詰めすぎずにほど良く配置された作品と
ひとり、ふたりの来場者。
空間にゆとりがあり
自分のペースで、作品ひとつひとつ訪ねていける。
リラックスして鑑賞しました。

絵を観る
これはけっこうエネルギーを使います。

大きな美術館はそりゃぁもう楽しいですが
お目当てがどこにあるかわからない!
あっちも観たいのに時間が足りない!
もう、疲れました・・・
ポイント絞らず行ってしまうと不完全燃焼になりがち。

小規模ギャラリーは、作品との距離感が近く
あまり考えず ゆっくり観られるところが良いですね。

コートールド・ギャラリーのコレクション
有名どころですと
バーメイドと背後の鏡との関係が意味深な、
マネせんせいの『フォリー・ベルジェールのバー』
2019年に来日した展覧会も、大々的に推していました。
セザンヌせんせいの『カード遊びをする人々』も
知る人が多い作品でしょう。


ゴッホせんぱい作品では
『耳を切った自画像』があまりに有名ですけど
『花咲く桃の木々』という作品もあります。

澄みわたる空の下、ひろがる果樹園の桃の木に
ちらちらと白い花が咲いている、田園風景。

どちらもせんぱいなのでしょうね・・(遠い目)
せんぱいより長く生きている後輩は
未来のジャポンでしみじみしています。


それました。


ギャラリーは最近、リニューアルしたとのことで
より白く、よりオサレになっていると思われます。
ロンドンは、ウィンブルドンを絡めて訪れたいので
その際は、必ず立ち寄りたいです。


ややそれました。


さて、ヨーロッパの美術館を巡っていると
画材を持ち込んで模写する人がいたり、
学校ひとクラスほどの子供たちが
作品を囲んで先生とディスカッションしていたりと
地域の人々が図書館のような気軽さで訪れていて
身近な存在であることに、とても感動しました。

美術館訪問も回を重ね、
模写する人を観察して要領を得たぞ、ふふ。
というところでベルギー入った、わたし。

ブリュッセルにあるベルギー王立美術館で
レッツ・模写(してる人の真似)

Pierre Braecke, Le Pardon, 1893-1895


なんということでしょう。

わたしが生きているのは、2022年。
ネットがあるじゃないですか!

調べたらちゃんといました、あの時の彫刻たち。
そうそう、あなた方でした!
キャプションにリンクを貼りましたので
ご興味ある方はご覧ください。

コンスタンタン・ムーニエ師匠に、
ピエール・ジャン・ブラク師匠!
と、おっしゃるんですね(今!)
その節はお世話になりました。

師匠の名前も発音せずに一生懸命描いてますが
照れで早く終わらせたい感もあり、ちょっと雑・・

この時、(ほんとに)若い後輩は
せんぱい目指して、がんばって、いるようです!


絵を描いて写真を撮り、文章にして、まわりのモノ・コトを描き留めます。