魔法がとけて王子に戻る

1997年 アメリカを渡る旅  ニューヨーク


今日はミュージカルのチケットを手に入れるぞ!と
気合を入れる

9時過ぎにホステルを出て
バスに乗りタイムズスクエアに向かう
すごい渋滞

チケット売り場に
オープン20分前に着いたが
すでに100人ほども並んでいる

わたしのあとに並んだ
とてもにこやかな女性二人に
何をみるの?と聞かれ
Beauty and the Beast と答える
情報誌を持っていた二人は
アレもいいわよ、コレもいいわよと
教えてくれる
こんな感じでみんなワイワイしている

そのまた後ろに並んだ親子のお母さんが
売り場前のボードを見てくるから
場所を取っといて!と言うので
みんなでオッケーと見送る

しばらくして戻ってくると
Beauty and the Beastはないわよ、と言う

え?

二人の女性にそのお母さん、さらに
わたしの前の香港からの二人が
わたしを通り越してワーッと話していたと思ったら
パッとわたしを見て
直接ボックスオフィスへ行けと言う

なんでもお母さんが
先週土曜のマチネを$35でとったそうだ

ここに並んでいてもチケットはないし、
ボックスオフィスでとれなかったら
この位置に入れてあげるから!
そう言って
目と鼻の先の劇場を指す

わかった!
走り出すわたしにお母さんが
こっちの信号よ!
と、教えてくれる
至れり尽くせり


1分もかからずたどり着くと
日本人が6人並んでいて、しかもみんな女性
チケットのラインですか?と尋ねると
一瞥して、そうです、と言う
すましてんじゃねぇよと思いながら並んで待っていると
10時にブースが開いた
順番が近づくとドキドキしてくる

わたしの番が来て
今日のマチネのチケットはありますか?と聞くと
中の女性がにこやかに、もちろん!と言う
手元に値段と席表があるが
狙いどころの価格帯がない

$30くらいのってありますか
ちょっと待ってね、とキーボードをたたく
$32.50ならありますよ
それ、ください!

取れたチケットをみて席表をみると
バルコニー席(2F)の1番前だった
おお~!やった!


みんなのところに戻って
ありがとう!チケット取れました!
報告すると
良かったわねー!!と言ってくれた
ありがとう!ありがとう!


2時開演なので一旦、ホステルに戻る

るんるるーる、るーんと歩いていると
(どうゆう音調だコレ from 2023)
やはりジーンズのダメージっぷりが気になり
何軒か入ってみる
K-martを見つけレディースエリアを見ていたけど
とにかくでかい
ちょっと待てよ、と
移動したボーイズエリアにありました
黒のラングラー、$18
安い

ホステルに戻り
テイクアウトしたピザをキッチンでがーっと食べ
ダイニングによると史郎氏がいた
先ほどチェックアウトし、日本に帰るという
では、いつか、また、と去って行った
・・なんというか
最後まで史郎氏であった


バスに乗って劇場へ向かうがまた渋滞
朝よりすごくて、結局開演10分前に着くも
トイレに並んでいたら開演してしまった
中に入ったが暗くて席がわからない

舞台ではベルが本を読みながら街を歩いている
彼女は変わった娘と歌う
数ある中、このミュージカルにしたのは
単にストーリーを一番よく知っていたから


後ろで観ていると係の人が来て
わたしの列まで連れて行ってくれた
席は中ほどだったので、とにかくここへと
その列の空いている席を案内され、座る




ガストンにくっついている子分のずっこけぶりが
アニメ映画と同じですごい
ビーストの初登場もいつきたの?
あっという間に現れた
すごい運動量

最後に傷を負ったビーストに
ベルが「I love you」と言ったところで
ビーストの魔法がとけて王子に戻るという場面
ビーストの体が宙に浮き
ぐるぐるっと回転した

えー、どーやってー?ひえー!
と思っていると
照明が色も変えてバチバチとフラッシュ!
いつのまにか
本当にあっという間に
王子に変わっていた

えー!?
衣装が変わったの?
人ごと変わったの?
わかんないっ!
すごいっ!

お城のメンバーも魔法がとけて人間に戻り
子役チップがママーと走ってきた日にゃ
涙が出たよ!

そんなに広い舞台ではないけど
さすがディズニーミュージカル
きっちり盛り上げてくれて素晴らしかった
心から拍手した!
ブラボーブラボー
スバラシイ!

ミュージカル、ハマりそう・・
夢が終わってしまった残念な気持ちと
よい夢を見た満足感

アイスクリームを食べながら
ぶらぶらと歩いて帰った



昨日のミュージカル
オーケストラ席を取ればよかったか・・
と、思い出しながら
ここはジョン・F・ケネディ空港
搭乗を待ちながらコレを書いてる


朝のできこと
同室の女の子にお詫びに果物を渡した
彼女のタオルをホステルのモノだと思い
間違って使ってしまった
いいのいいの!と笑っていた彼女だが
こういうホステルには珍しく
ちゃんとパジャマに着替えている
さすが from UK

それにしても今回のホステルは
あちゃー!すごいなー!が第一印象
4人部屋だったが異常に狭い
2段ベッドが縦に並び
人が一人歩ける通路のようなスペースに
ロッカー、小さい洗面台のみ

サンフランシスコでは
シングルをとりたい



今回の旅はどうだっただろうかと思う
エルパソの時点では
良くも悪くもないと思ったけど

この日記をぴらぴらめくると
いろんなところに行ったんだなーと
つくづく思う

けれど、宙ぶらりんなことには変わりがない
わたしがハンパ者には変わりない

ワシントンD.C.で会った女性が
ジャンプしようと思ったら、ダメね、と
言ってた

わたしはジャンプしたかったのかも
しれない


機内の席は窓側だ
ラッキー
機内食も付いてるらしい
ラッキー


朝食は
ニューヨークの最後にと
プレーンのベーグルにクリームチーズにした
おいしかったけど
チーズが多すぎて少し胸焼け

サンフランシスコで飲茶したい
日本であまり食べられない
メキシカンも




5月〇日
ミュージカル $32.50
ジーパン $18.00
食費 $10.00
合計 $60.50

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こちらは、1997年の旅のお話です
場所や配置、状況などなど
現在とはおお~きく異なりますので
ご了承ください
当時の雰囲気をお楽しみください!
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絵を描いて写真を撮り、文章にして、まわりのモノ・コトを描き留めます。