落書きっぷりと食べかけのリンゴ

1995年 ヨーロッパを巡る旅・北部編

ドイツはケルンの大聖堂の展望台
落書きっぷりと食べかけのリンゴが
気になったようです。

なぜかこのカットしか残っていない。

まわりの風景は、
見渡したはずの景色はどうした、わたし!

ややしょんぼり気味に旅していたころ。

旅を重ねれば出来事も増え、対応に迫られる。
わたしの英語では表現が足りず、対応できない。

カメラのトラブルで
日本に送り送られしていた時に
サブ機も壊れてしまった。
代替機はどうしようか。

歯車が狂いだす感じ。

郵便局に届くはずの荷物が
届いていないといわれる。
いやいや、もう届いてるはずでしょう。
あなたの英語じゃわからない!と
イライラ気味に言われ、
悔しくて、ついに涙がこぼれてくる。
それでも納得できなくて、繰り返し説明する。


美術館で絵を見てたら泣けてきたり
路上ライヴで泣けてきたり、
普段はそれほどでもないことが琴線に触れる。

ひとりでまわりはじめて1か月ほど。
あのあたりがストレスのピークだったんでしょう。 



そんな状況を助けてくれたのは
それもまた出会う人々なのでした。

フランクフルトのホステルで同室だったのは
留学中のバレエダンサーで
休みの間にあちこち巡っているのだそう。
とにかく明るい子で、
わたしのとぎれとぎれのカタコトを
飽きずに最後まで聞いてくれた。

ロマンティック街道のバスで
隣に座ったasian girl。
お互いカタコトで話をして、笑って。
どこの国の子だっけな。


ローテンブルグの公園のベンチで
こちらも旅行中の老夫婦が
お話相手をしてくださった。

どこから来たの?日本から。
わたしたちは仕事をリタイアしてから、
国中をあちこち旅してるのよ。
このあたりも来たことがなくて、初めて来たの。
ひとりで?絵を見るために!
とてもいい経験ね。

でも、英語の表現が足りなくて
困ったり、困らせたりして・・

あなたの英語はわかるわよ。
あなたはすごいわ、
わたしは日本語は話せないもの!


もちろん、わたしの表現力は
カタコトの英語でたいして上達していない。

お世辞と言えばそうだし、励ましもあっただろうけど
わたしの声が届いている、と、教えてくれる。


わたしたちの街に来たら訪ねてね、と
住所を書いたメモをくださった。


こちらは船上から古城を眺めるの図。
ケルンからリューデスハイムは、ライン川を上った。

お城が次から次へと現れたイメージ。
こういう記憶はざっくりなんですよね。

それにしてもわかりませんね、
川の上だって。

川はどうした、わたし!


絵を描いて写真を撮り、文章にして、まわりのモノ・コトを描き留めます。