極力お菓子を触らないこと

CLASSIC, 160×120, 画用紙, 水彩絵具、水彩色鉛筆、ペン




サッポロクラシックの向こうでは
父方のブラザーシスターズによる
家族会議が行われている

こちらも帰省時
法要後のひとこま

わたしと妹は出る幕なしで
ぽつぽつ近況を話しながら
頃合いでお茶を出したりしている


なかなか厳しい案件は
それぞれにいろいろなことを乗り越えてきた
大先輩たちにより揉まれていく



さて、会議より1時間ほどさかのぼる

我が家でも法事では
集まる人はお供えのお菓子を持参する

道内各地から集まるので
箱にぎゅっと詰められたお菓子が
地元北見をはじめ
札幌、旭川、網走からやってくる

それはまぁまぁな量となり
わたしたち家族では食べきれない

そこでみんなで分け合い
持ち帰るようになったのだが
お菓子を選ぶにあたり
いつからか
じゃんけん方式が取り入れられた

ルールが徐々に整い、現在は以下のとおり



出場者は各世帯からひとりとする

基本的に奥方、この日は5名



法事主催者に優先権が与えられ
好きなお菓子を選ぶことができる

この日は父で
孫の好きな『赤いサイロ』を確保した



会を仕切る親を決める

アンタがやれと言われ
それはだいたいわたしで
最初はグー!の掛け声と
ヒートアップした場をなだめる係



じゃんけんして順位を決める



順位からお菓子を一つ選ぶ



なくなるまでやる


※注意点※
選ぶ際には極力お菓子を触らないこと

重さ等の確認で
いくつものお菓子に触れることはお手付きとされ
やや信用を失う

例外として、ソフトタッチで
原材料を確認することは認められている



これが始まるようになって
持参するお菓子が変わった

より美味しそうな、有名どころ・・
今回は帯広からの参加者はいないが
六花亭がやってきた
(ありがとう)


コロナもあって
集まっての法事も数年ぶりだったけど
お菓子争奪戦もまったく色あせることなく

何かと勝負に強いおばがおり
勝ちが続くと王者のごとく
おぉー!と雄たけびが上がり

周りは
持ってるわー!強いわー!と
はやし立てるも

負けが続いても盛り返すおばもいて
やんややんやで盛り上がる

そして旦那衆は
完全にテレビだと思って
笑いながら見ている

という

なんとも平和な我が家の行事である


すべてのお菓子の行き先が決まると
やや疲れ気味だが
力を出し切った晴れやかな表情で

それぞれが獲得したお菓子に合わせ
空になった箱を選んで詰め直す

この度も
ありがとうございました

丁寧にお辞儀をして
お開きとなる



今回はそのあとで
ブラザーシスターズ会議が開かれた

父たちは広間で意見を交わしている

それぞれの意見も提案も
解決しても、しなくても
なんだかんだで仲のいい人たち

きっと
この時間を共有することが一番、大事



クラシックをちびちび飲みながら
先輩たちを眺めてたら

部屋もほの暗くなり
ストーブの火の色が強く見えてきた

たぶん
夕飯もみんな、食べていくだろう


そろそろ、出番かな


絵を描いて写真を撮り、文章にして、まわりのモノ・コトを描き留めます。