「ちょっと5分、描いてていい?」
友人は、ほうほうという感じで
景色を見ながらつかず離れず待っていた。
入口からゆっくり歩いてここまできたとき、
おっ!わっ!
一瞬、カメラを出しそうになったが
写真は収めきれない気がして
せめての思いでスケッチブックを取りだした。
ひとまず線を入れて、奥に進む。
今は奥まで入れないのですね。
右手の拝所にご挨拶をして左手を見ると、
海が見えた。
天気が良くて明るく、視線を中央の久高島へ
すうっと連れて行ってくれる。
木の葉が額縁のよう。
ふわぁ・・・
立ち去りがたく、けど長居もしかねて
ふわぁ・・をもらって、失礼した。
視えないなにかを意識するようになったのは
沖縄に来てか・・ら?
いえ、出会える機会が多い、というほうが近い。
ここはなんか素通りできない。
どうもこんにちは(ぺこり)。
あら?なんだか風がやわらかくて気持ちいい・・。
あ、ここはわたし、およびでない?
こりゃまた失礼いたしました(回れ右)。
と、いうくらいには感じるようになった。
視えないものが、
視えるものと同じくらい、そこにある。
木々や海、大気のようなおおーきな自然と
土地に生きてきた人達のピュア度高い想いが、
溶け合ってそこにある。
もしかしたら、どこもそうかもしれないけれど
ここではものとの間に遮るものがない、
だから意識が向く。
三庫理の風が、やわらかかった。
帰宅して着色。
もともと黄が多めだけどちょっと多くない?
まぶしさが残っていたんだろうと思う。