ね、チブルシーサー

赤瓦, 253×345, 水彩

那覇、壺屋

背の高ーいハイアットを背に
石畳のやちむん通りを東へ歩く

左手に、たまに覗きに行く
壺屋焼物博物館

つづいて
めっちゃ急な坂にある
荒焼のぼり窯

ここには
立派なオオタニワタリを抱っこした
これまた立派な がじゅまるがいる


焼物を扱うショップを
ちょこちょこのぞきながら
家族連れやカップル、ひとり旅
様々な人たちとすれ違い

通りの終わりが見えたその手前を
左に曲がる

ゆるい坂道に踏み込むと
白い壁肌に赤瓦

頭だけのチブルシーサーが
コンニチハしてるのが見える


新垣家住宅は
壺屋の伝統的な陶工の住宅として
唯一残された貴重な建造物

敷地内には主屋から作陶のための作業場、
東の窯(アガリヌカマ)と呼ばれる登り窯もあり
1974年まで陶業を営んでいたそう

以前、壺屋のガイドツアーに参加して
内部の見学をしたこともあるのだけど


どうにもこうにも、この風景

そのあとも何度も来ているけど
この地点で足を止めて、眺めてしまう


右に続くだろう建物が切れ
左にカーブする小道が続く、
構図的な理由なのか

よ!沖縄!的な
石積みや赤瓦のせいなのか

ちょこちょこと瓦の練習したり
構図のスケッチをしていたけれど
なかなかタイミングが合わず
描きたいと思ってから
1年近くたってしまったのだけど

ついに先日
今かな?と描き始めた


赤瓦は、形に円形があるのと
色は赤がメインなので
描いてて気持ちもPOPになる

円形の列もちゃんと数えたりするけど
描いているうちにズレてきて正しくはないけど
良しとしよう

石積みは楽しいくらいに手が動いて
いやぁ~、また別の機会に
石積みだけ描きたいな

いやいや、今、一生懸命描け

ひとりノリツッコミしながら全体が整うと
さて、背景

青より明るい空色をさぁーと軽く引いたけど
違う気がして

しばらく考えていたら
捏ねたような、ナイフの跡がそのままの
ぎゅっとした青が浮かんで
カチッとはまった


爽やかには ならない

ね、
チブルシーサー



この風景の向こうは路地続き
住宅や窯元が寄り添うように建っている

緑に覆われた石積みの塀
育てられている色とりどりの花


定期的に散歩したくなる
壺屋のすーじぐゎのひとコマ






絵を描いて写真を撮り、文章にして、まわりのモノ・コトを描き留めます。